第1章 | ホームページ運用講座
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ホームページ運用講座 「どうせ個人サイト」と言わせない!75のヒント
第1章「誰でもカンタン」の罠
1.またひとつ 自己満ページを増やす気か!
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 インターネット上に無数に存在するホームページ。大別すると、企業などの組織が作っているものと、個人が趣味で作っている2種類が存在する。ホームページというのは、巷に溢れる「簡単!ホームページ」などという本を買えば、免許や資格など特に必要なく、誰でも立ち上げることができる。しかしそういった個人サイトの中に、有益なものや、面白いと言えるものがどれだけあるというのか。私(※Y氏)は断言する。その比率は1%未満だと。もちろん、ホームページなんて自己満足で充分、というならそれでいい。そういった方はこの先、読まないでいただきたい。
2.入門書は ソフトの使い方しか 教えてくれない
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 では、そういった入門書には何が書いてあるのか。私は図書館でいくつか読んでみた。なんと驚くべきことに、それらの本は、ホームページ作成ソフトについてのただのマニュアルであり、ホームページとは何なのか、個人で情報を発信するとはどういうことなのか。また、ホームページを運営する上でやってくる困難にどう立ち向かえばいいのか、といったことに触れている本は皆無なのである。これでは、「とりあえず作ってみました」的ページが溢れても仕方がない。どの本も、ホームページという体裁を作るための本なのである。
3.いきなり 「ページはhtml 掲示板はCGI」 と言われても
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 そういった本のなかで、「ホームページとは何か」という項目が一番はじめにある本をみつけた。観念的なことが書いてあるのかと期待したのだが、私はさらに落胆した。こういった項目は、ホームページを作ることで、自分の人生に何をもたらすことができるのかだとか、ホームページ運営と実生活のバランスをどう保てばいいのか、といったことを書くべきではないのか。期待した私が間違っていた。htmlだのCGIだの、そんなことは後から勉強すればいい。大体、ホームページを作ろうとしている人間に、いきなりhtmlを説明してどうするのだ。まず、内容である。
4.「内容が面白くなくても、なんとかなるワザ。」
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 そこで私は、入門書ではなく、「アクセスアップをめざす!」など、ホームページを作っている人向けの本を開いてみた。そこにはさらに驚愕の文章が書かれていた。「コンテンツの面白さも重要ですが、それ以外にもたくさんの手段があります」そんなこと言う奴は誰だ。これだから見掛け倒しのホームページが増えてしまうのだ。つまらないホームページが手段を仕掛けたところで、仕掛けに引っかかって一度来た訪問者が、二度と来ることはないだろう。なぜ、内容よりもワザに頼ってしまうのか。
5.誰でもカンタン! なのは表面だけ
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 もうおわかりいただけたと思うが、あなたがホームページを作りたいと思ったときに、書店にあなたが望む本は置いていないのである。しかし多くの人は他に手段がないため、間違ってこういった本を鵜呑みにして立ち上げるからこそ、自己満足止まりなページばかりになってしまうのである。そこで、当サイトでは、今まで触れられることのなかった、本当の意味でのホームページ作成講座を開講する。もちろん「誰でもカンタン」ではない。肌があわないと思った方は読まなくて結構。「カンタンに作ったホームページには、カンタンに人は集まらない。」
<抜粋ここまで>
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 確かにY氏の言うとおり、個人サイトというのはどうしても自己満足に陥りやすいですよね。私もホームページを開いて10年以上が経ちますが、自分の好きなことだけをやっているという点は否定できません。また、煽りや批判ではなく、本当に苦言を呈してくれる人というのは少なく、方向性を自分自身で決めなくてはならないので、どうしても成長しにくいという要素があると思います。
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 私がホームページを始めるきっかけとなったのは、当時大学であった「ホームページ開設講座」という半分遊びみないなセミナーでした。しかも初回受講生でした。それくらいその当時はまだ、ホームページを作ると言うことが一般的ではなかったのです。そのような状況だったためか、この講座は受ける必要があるものではなく、希望者のみが受講するというものでした。講座の内容ですが、当時はまだホームページ作成ソフトは一般的ではなく、HTMLを直接記述していかなくてはならなかったため、「改行するには」、「字のサイズを指定するには」、「表を書くには」というタグの解説からでした。しかし、それだけではありませんでした。
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 今考えると、この講座を企画した先生に感謝しなければならないのですが、この講座では、「ホームページを開設するということは、世界に向けて発言をすることである。」と教えられ、その責任や影響力について気をつけなければならない、という話がありました。インターネット上の掲示板に誰でも気軽に書き込むようになった今では、このような意識をしている人は皆無だと思いますが、私はこの言葉を、いつも心に留めています。
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 さて、Y氏の「面白いと言える個人サイトは1%以下」という発言は、ちょっと大げさかもしれませんが、確かに、個人の運営するホームページの場合、その内容の信憑性を疑ってしまいますね。私は、自分のサイトに情報を掲載する時、必ず裏付けを取るようにしていますが、かなり前は個人サイトや掲示板の書き込みなども、その根拠として考えていました。しかし、その後閲覧者に指摘され、間違いであることがわかることが相次ぎ、公的なサイトや、書籍、新聞と言ったもので必ず裏付けを取るようにしました。確かに、個人サイトに書かれていることは、正しいとは限りません。中には悪意を持って、虚偽の記述をしている場合もあります。自分だけはそうなりたくないので、思いつきで書かないようにするとともに、推測や仮定は必ずわかるように記述することを心がけています。
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 Y氏のお話を読んで、私も本屋さんや図書館に行き、あれこれホームページ開設に関する本を読んでみましたが、圧倒的に「ホームページビルダーの解説書」が多く、次いでタグやJAVA、そしてSEOと言った解説書はあるものの、ホームページを作る意味を問うものは確かにありませんでした。私はこのY氏の「ホームページ講座」を読み、改めて自分のサイトについて、考え直す良いきっかけとなりました。
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 Y氏の言葉は厳しく、ちょっと引いてしまう部分もあるかも知れませんが、今、ホームページを作ろうと思っている人や、運営している人にぜひともお読みいただきたいと思います。最後までお読みいただければ、本当に人の役に立つ、人が見にくる、自己満足に終わらないホームページとは一体何なのか。また、自己満足にならず、その中で自分と言うものを確立していくにはどうしたら良いか。そして、ホームページを開設するということは、永遠にそれを続けていくことであるということ、誰でもカンタンにできるものではないけれど、努力さえすれば、人と違ったホームページを作ることができると言うことが、ご理解いただけると思います。

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