第13章 | ホームページ運用講座
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ホームページ運用講座 「どうせ個人サイト」と言わせない!75のヒント
第13章「いつか私も…」あり得ない
61.食べていくことは できません
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 ホームページが軌道に乗ってくると考えてしまうのが、「これでメシを喰っていくことはできないか?」ということである。バナー広告収入やホームページの作成代行、技術を応用してのネットショッピング。しかし所詮は個人サイト。現在でもそれを専業にして生活しているという人は、星の数ほどあるホームページのなかで数える程度。あなたのページには1日何人が訪れているだろうか?それらの人からいくらのお金をもらう自信があるか?毎日お金を払ってでも、見に来てくれると思うだろうか?計算機を叩けばすぐに現実がわかる。
62.好きなことだけを やる快感
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 万が一あなたに仕事が舞い込んで、それで生活できるようになったとしよう。しかしそれは好きで作るホームページとは違い、嫌なこともやらなきゃいけないだろうし、知らないことについても知らないとは言えない。何でもこなさなきゃいけないのである。そこに、個人サイトを作る様な楽しみを見出すことはできないだろう。個人サイトが一番楽しく思えるところは、「好きなことだけをやっていれば良い。」という点である。好きなことを仕事にすると、好きじゃないこともやらなくてはいけなくなるのだ。
63.星の数ほど あるんです
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 世の中に認められたいからホームページを始めたあなた。余程のネタでもない限り、あなた自身が注目されることはないだろう。特に個人サイトというのは、最初からアテにされていないという部分がある。昔はそうでも無かったが、猫も杓子もホームページ時代になってしまい、個人サイトが注目されるということは少なくなってきている。もし有名になりたいだけなら、メールマガジン、懸賞への応募など他にも方法はある。ホームページだけが近道では無い。
64.頑張っては だめ
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 更新が義務になってくると、ホームページ運営は一気につまらないものになる。それどころか苦痛を伴うようになるのである。「更新しなくちゃ。」と思うようになったら危険サイン。ホームページ運営というのは本来楽しいものであり、頑張るものでは無い。煮詰まってしまったらしばらくお休みをしても良いのである。ただその時は、いつまで更新を休むのかを明確にすることが大切だ。見に来てくれるお客さんは年中無休でやってくるのだから。しかし、だからと言って年中無休で更新する必要は無いのである。
65.夢を見出すと つらくなる
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 更新が義務になる要因として一番大きいのは、夢を見出すことである。自分のホームページを見られて「本を出版しませんか」とか「雑誌に連載しませんか」なんて誘いが来るかもしれない。いや、来て欲しい。そう思い出すと好きなことができなくなるのである。「こんなの書いたら変に見られちゃうかな」とか「これはボツ!」とかせっかくの更新がアップできなくなってしまうのだ。夢を見れば見るほど、自分のホームページに完成度を求めすぎてしまい、気軽な更新ができなくなるのである。
<抜粋ここまで>
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 いつかはコラムニストになりたいと思っている私には耳の痛い話です。え?誰が?というツッコミは置いておいて…。ホームページを運営している人の中で、精力的に更新をしている人にはこういった思いを抱いている人が少なくないのではないでしょうか。
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 個人サイトで発表された小説が出版されたり、テレビドラマになったり、絵が売れたり、アクセサリーでショップを開いたりと、趣味が仕事になっていくという人は確かにいます。しかし、Y氏の言うとおりそれを目指しだすと、ホームページ運営は一気につまらないものになってしまうのかもしれません。義務とプレッシャーに押しつぶされてしまい、ホームページが「頑張るもの」になってしまうのでしょう。
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 向上心は必要なものの、個人ホームページというのは好きなことだけをやっているわけです。だからこそ面白いという部分は大きいのかもしれません。商業ベースに乗っていないからこそ面白い。せっかくの楽しみを、自分自身の妙な思いによってつまらないものにしてしまっては結局夢も叶わないということでしょう。
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 とにかく、楽しくやっていくことが一番大切だと思います。本当にプロを目指すのであれば、出版社に持ち込んだり、公募に応募する方が確かに近道です。ホームページで待っているよりも確実です。そう考えると、ホームページについては気楽に運営することができるようになります。頑張ろう、頑張ろう、とガツガツしていては、それが訪問者に伝わってしまいます。
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 私はホームページ作成代行の仕事を受けたりもしていますが、確かに仕事で作るホームページというのは、個人サイトを作るのとは全く感覚が違います。しかし、そのお陰で新しい技術を覚えたり、必要だからと画像処理を勉強したりすることがあります。その点では自分のサイトへの良い影響もありますが、仕事でサイトを作るときに、自分のサイトをいじる様な楽しさはありません。
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 好きなことだけをやっているからこそ楽しい。だったら、妙な思いから自分のサイトに自ら制限をかける様なことは辞めて、自分の好きなことを楽しく伸ばした方が、結局はプロへの道が開けるかもしれませんよね。大切なのは意識しないことかもしれません。
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 それでも、プロの人と仲良くなることができたり、メールのやりとりをするといったことはあり得ます。どちらにしても、自分のサイトがそれなりのレベルに到達しなければ、そういった人達のいるステージにたどり着くことはできません。夢を見だすと辛くなるかも知れませんが、夢を見ていても、楽しくやっていく自信があるのならば、夢を持ち続けるのは悪いことではないと私は思いますし、インターネットに夢を託すのも素敵なことだと思います。
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 結局Y氏が言いたいのは、夢を見ることで、それが重圧になって自分を100%出し切れないのであれば、夢など見ないほうが良いということではないでしょうか。今回は、私自身が夢を持っているので、Y氏とは見解が違っているかもしれませんが、あなたはどう思われますか。
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 夢を持ってホームページを運営している人のほうが、完成度が高いものを作ろうとするだろうし、何度も校正や見直しをするでしょう、よりホームページ運営が楽しくなるのではないでしょうか。好きなことを仕事にするのは確かにギャップもあるだろうけれど、好きなことをするために好きでないことも楽しめる精神力があれば、夢を見てもいいのではないでしょうか。今回は、Y氏と対立してしまいました。
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