第7章 | ホームページ運用講座
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ホームページ運用講座 「どうせ個人サイト」と言わせない!75のヒント
第7章「こんなページですみません。」なぜ?
31.世界に向けて 恥さらし?
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 個人サイトで、見ていて一番気の毒になってしまうのが、トップページにいきなり「自己満足のページです」とか「こんなページですみません」といった自嘲の言葉が入っているものである。ホームページを始めようと思っている皆さんなら、もちろんご存知だと思うが、インターネットと言うのは世界中どこからでもアクセスできる。日本語であれば、それに対応したパソコンでしか見られないが、それでも日本全国から見られるわけである。そのインターネットに、自嘲するようなものをアップしているということは、世界中に自分の恥をさらしているのと同じである。
32.知って欲しいんだろ? 見て欲しいんだろ?
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「いや、本当は違うんだ」もちろんわかっている。口では、いやキーボードでは自分のページのことを「こんなページ」と言っていても、人から「あんなページ」と言われたらカチンと来るはずである。来ないのなら、あなたは本当に世界に向けて恥を発信しているということを認めたことになる。口では自嘲しつつも、人に見てもらいたい、読んでもらいたい、聞いてもらいたい。だからこそ、ホームページを始めたのではないのか。それなら、自ら「自己満足」と言い放つような、訪問者が一歩退いてしまう行為は辞めよう。
33.自信が持てない 理由は何だ
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 なぜ自嘲してしまうか、それは自分の作ったホームページに実力が100%発揮しきれていない気がするからではないか。と考えると「こんなページですみません」というのは、自分を誇示した言葉に変わる。「こんなページ」の前にこういった思いがあるのではないか、「本当の俺はもっとすごい人間で、面白くて、頭がいいのだけれど、インターネット上ではこんなページですみません。」つまり、人間としてはこんなページどころのレベルじゃないよ。と、自分のページに自信が持てないものだから、虚勢を張っているのではないだろうか。なぜ、自分の製作物に自信が持てないのか。
34.理想と違う? 仕方がない それが実力
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 自信が持てないのは、それが理想とかけ離れているからだろう。誰でもホームページを始めようと思ったとき、それまで見てきたいろいろなホームページのなかに「こんなホームページ作ってみたいな」と感化されたものがあると思う。そしていざ自分で作ってみたら、その目標とするページとは全然違って、自分で見ても情けないものだから、虚勢を張るのではないか。しかし、自分のページは自分のページである。今それだけのものしかできないのは、自分にそれだけしかウェブマスターとしての実力が無いのである。なら、その実力で堂々と勝負しようじゃない。
35.自嘲するためにやってるんじゃないだろ?
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「こんなページですみません」に対して、訪問者に「そんなことない、立派じゃないですか」とか「とんでもない、すごいですよ」と言わせて満足なのか。逆にそれくらいのことを言われるのであれば、あなたには実力も伴っている。自嘲せずともお褒めの意見が届くはずである。自嘲は一見へりくだっている様に見えるが、虚勢を張ったり、自分を鼓舞していると捉えられることも多い。実際書いている側はそちらの要素が多いだろう。本当に控え目な人間は、きっとホームページなど始めようと思わない。世界に向けて発表している意識と、それをやっているという自信を持とう。
<抜粋ここまで>
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 これは、私もついついやってしまうことなのですが、確かに考えればとても矛盾しています。私はかつて、特に自分で描いた絵をアップする際、こういった思いが出てきてしまったものです。自信が持てなかったのです。しかし、どうしてそれをホームページにアップするのかと考えれば、人に見て欲しいという思いがあるわけでして、自信が無い制作物を、人に見せるという相反する行為をしていることになるのです。
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 しかし、それでもなぜアップするのかと言えば、見て欲しいという思いがその自信の無さよりも上回っているからです。それに気づいてからは、上手くなったとは決して思えませんが、気軽に絵が描けるようになりましたし、アップすることをためらうことも無くなりました。
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 確かに、「自己満足」という言葉を、逃げ言葉にしていたという部分が私にはありました。自己満足と言って予防線を張っておくことで、下手だと思われてもいい、どう思われてもいいんだという姿勢を見せ、批判や誹謗中傷をかわそうとしていたのかも知れません。冷静に訪問者の立場として考えれば、「自己満足」と言い切っているサイトを、誰も積極的に見たいとは思わないでしょう。
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 誰でもホームページを始めるときは、自己主張にしても、作品にしても、人に見てもらいたい、読んでもらいたいという思いが根底にあるはずです。自信があろうが無かろうが、それをホームページにアップしようと思った時点で、あなたは自分の中にある羞恥心に対して勝利しているのです。もうそこで勝負は終わっているのです。にもかかわらず、いざアップする段階になって、まだそれでも羞恥心が顔を出すようであれば、それはアップしないほうがいいかもしれません。
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 ただ、そう思えてしまうのには理由があるはずです。逆に、思わず自嘲してしまったり、自己満足と言って予防線を張ってしまう人のほうが、成長する余地があるのです。自分で、自分の制作物にまだ満足ができない部分があるのです。だったら、それを突き止めるべきです。なぜ自嘲してしまうのか、もう一度自分自身の羞恥心と真正面から向き合い、自信が持てない理由が一体どこにあるのか、それでも、なぜアップしたいと思うのかを考えることで、ホームページをさらにランクアップさせることができるのです。
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 自分以外のホームページは一切見ず、ホームページは作る専門だという人は、仕事でやっている人を除いて少ないのではないでしょうか。いや、仕事でやっている人ほど、他のサイトを多く回り、日夜技術や表現方法の研究を重ねているはずです。個人サイトでもそうでしょう。ですから、ホームページの運営者は訪問者の気持ちがわかるはずなのです。あなたは、自分が運営しているホームページを誰よりも多く訪れ、多く見て、誰よりも愛せなければ、より良いものにはならないでしょう。
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 しかし、自分のホームページを自分のものとして見るだけでは、結局自己満足で終わってしまいます。客観的に、訪問者の立場で自分のホームページを見ることができるようになれば、自ずと悪い点、良い点が見えてくるはずです。
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 前にも書きましたが、あなたのホームページについて、面白おかしく誹謗中傷されたり、罵倒や批判をされることはあっても、内容について誰も真剣には考えてくれませんし、心からの苦言を呈してくれる人と言うのは稀です。誰よりも自分自身が、自分のホームページについて研究し、否定したり、批判したり、時には褒めたりすることで、ホームページと自分自身を成長させていくことが必要なのではないでしょうか。
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