第9章 | ホームページ運用講座
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ホームページ運用講座 「どうせ個人サイト」と言わせない!75のヒント
第9章「アクセス1万件達成!」だから?
41.アクセス数を気にすると 義務に
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 ホームページの人気のバロメーターといえば、もちろんアクセス数だろう。誰だって、ホームページを作ったからには、多くの人に見てもらいたいはずである。見てくれる人が多ければ多いほど、やりがいも生まれてくる。そのためにトップページにカウンターを設置するわけである。ところが、アクセス数に依存しだすと、カウンター中毒になってしまうのである。とにかくカウンターの数字を増やしたい。そのためにあらゆる掲示板で自分のページを宣伝したり、リンクを依頼したり…。数字を増やすことが義務になってしまうのである。
42.ページビューは 誇大広告
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 カウンターには大きく分けて2種類のものがある。純粋に来訪者の人数を表すものと、ページビューを表すものだ。簡単に言えばブラウザの更新(リロード)をしたときに、数字が増えるか増えないかということである。来た人数よりも、見られた回数のほう、つまり後者の方が当然数字は大きくなる。もちろん自分で意図的に数字を増やすのも簡単である。何度も自分でリロードすれば数字は増えるのだから。これはもう完全にカウンター中毒である。増えている数字に興奮し、一見自分のサイトも人気サイトと同じ数字が並ぶ…。空しくなる一方ではないか。
43.1万のアクセスより 1通のメール
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 あなたのホームページへの訪問者の中で、あなたにメールを送ってくれる人と言うのはあなたにとって宝物である。掲示板への書き込みは、ただ自分の意見を発表したいだけかもしれないし、カウンタの数字のなかには、検索でたまたまあなたのページがひっかかっただけの人だっている。それにひきかえ、あなたにメールを出す人は、何の見返りも求めていない。中には厳しい意見や、否定のコメントもあるだろう。しかしどちらにしろ、あなたのページを隅から隅まで見てくれて、その上でメールを送ってきてくれているのである。1通を大切にしなければならない。
44.本当に見てくれている人は 何人いるのか
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 ホームページを続けている限り、カウンターの数字は増えていく。1日のアクセスが2桁から3桁にそして4桁に…。果たして、本当にあなたのページの内容が目的で来ている人はどれくらいいるのだろうか。ただ掲示板で雑談しにきているだけの人や、たまたま検索結果でクリックした人、リンク先から偶然やってきた人。大切なのは一度来た訪問者をリピーターにすることだ。どこから来たかなどを分析するアクセス解析で重要なのは、どこでリンクされたとか、どのドメインから来ているかではなく、訪問回数である。2回目以上の人の数が、本当の来訪者である。
45.キリ番ゲット報告を 強制するな
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 カウンターのキリのいい数字のことを「キリ番」という。自分のホームページの足跡を記すためにも、「いつ1万になった。」「5万になった。」という記録をしておくことは重要である。その数字の動向と、コンテンツの更新記録を見比べることで、アクセスが増えた要因を分析することができる。まぁ、そのためにもキリのいい番号を踏んだ人には、報告してくれたら何かプレゼントするだとか、「報告願います」程度ならいいのだが、なかには「必ず報告してください」と強制している人がいる。そこまで行くと記録ではなく、自意識過剰な部分が見え隠れしてしまって醜い。
<抜粋ここまで>
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 ホームページを運営する人にとって、アクセス数はテレビの視聴率のようなもので、毎日一喜一憂してしまうことでしょう。私も実際そうです。アクセス数が増えれば嬉しいですし、少なくなると「何か原因が…」と考えてしまいます。もちろん多ければ多いに越したことはないのですが、数字のためだけにホームページをやっているようになってしまっては、視聴率主義のテレビ番組と一緒で、質が下がりかねません。数字を増やしたいだけならば、女の子の裸の写真一枚貼っておけばそれで増えるのですから。
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 数字だけにこだわるようになると、カウンター中毒になります。自分のホームページにどこから誰がいつやってきたのかを記録することが出来るアクセス解析を導入して、自分のサイトへのアクセス状況を暇さえあれば逐一チェックするようになってしまいます。「お、○○にリンクされたみたいだ」「お、××社からアクセスがあった。」こういうことが気になり、パソコンに向かっている間はずっとアクセス解析のページを開き、暇さえあればリロードしているという悲惨な状況になってしまいます。
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 そして、2ちゃんねるやYahoo!の掲示板などに、他人に成りすまして自分のホームページをアピールしたり、他のサイトへリンクの依頼をどんどんする様になります。そして、自分のホームページのアクセス状況をエクセルで管理するようになり、グラフなどで分析して喜ぶのです。
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 残念ながら私にもその傾向はあります。どのページがよく見られているのか、どこからアクセスがあるのかはどうしても気になってしまいます。しかし、それは今後のサイト運営の参考程度に留めておかなければなりません。アクセス解析は自動でデータを綺麗にまとめてくれるので、ページを見るのは1日1回で良いはずです。これは今自分にも言い聞かせています。
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 そういった数字よりも、自分のホームページに対してメールをくれる人を大切にしなければならないというのは本当に納得です。特に間違いを指摘して下さったり、さらに詳しい事情通の人や、自分に好意を抱いてくれる人というのは本当に大切にした方がいいと思います。指摘をされると反感を覚えたり、自分に自信がなくなってしまったりする人もいると思いますが、それを聞き入れ修正することで、自分のサイトがさらに成長するのですからありがたいものです。ただ、やはり中には面白半分で嘘を教えてきたりする人もいますから、全てを信用してはいけません。裏づけを取ることが必要です。
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 話を前回に戻しますが、掲示板を設置するとこういう指摘や意見というのがメールではなく、全て掲示板に直接書き込まれます。そこに嘘が書かれた場合、管理人が気づくまで放置されてしまいますし、それを信じてしまった人が後で嘘だと気づいた場合、あなたのホームページに対する信用度が下がってしまいます。やはり掲示板は無い方が良いのでしょう。
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 ホームページを作る際、トップページにカウンターを付けることは義務ではありませんし、簡単に付けられるところもありますが、カウンターを設置するという行為はわざわざ行っているわけです。そこには少なからず自己顕示欲が見え隠れしてしまうのはどうしようもありません。みんな付けているから自分も付けただけなのか、ただ目安にしたいからだけなのか、それとも数字を心から自慢したいのか。カウンターを付けようとしている、もしくは付けている自分に再度理由を聞いてみれば、中毒なのかどうかがわかるはずです。この中毒から抜け出すには、カウンターもアクセス解析も外すしか術は無い様です。
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